AUROの製品は、石油や化学物質を可能な限り使用せず、
再生可能な天然素材を使用することを理念としています。
現代の私たちの暮らしの中には、便利さ、快適さが追求された、様々な素晴らしい製品が溢れています。そんな便利さ快適さの背景には、先人の弛まぬ努力の積み重ねはもちろん、その結果生み出された数々の画期的な製品があるからとも言えます。
そんな現代に生きる私たちの暮らしのありとあらゆるシーンで欠かせなくなっているのが、石油化学製品のプラスティックです。生活に浸透した石油化学製品の主な原料は石油です。昔は石炭を利用していましたが、現在日本ではその石油化学製品の主な原料である石油の99.7%を外国からの輸入に頼り、その内約90%をサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、クウェートなどの中東の国から輸入しています。
(2017年 資源エネルギー庁)
著作者:wirestock/出典:Freepik
地下から掘り出された原油を石油精製工場で熱し、ガソリン、ナフサ、灯油、経由、重油、アスファルトとして取り出されます。
私たちの生活のあらゆるところで触れる機会のあるプラスティック製品は、この「ナフサ」から作られます。
このナフサに熱加工を施し、プラスティック原料を生成し、用途に応じた添加剤などを加えプラスティック製品を作り出していくのです。
用途に応じたプラスティックは、先述した通り、私たちの生活のあらゆるシーンで深く関係しています。
飲み物や調味料の容器に使うペットボトル(ポリエチレン、レフタラート)、レジ袋やラップ、バケツ(ポリエチレン)、食品トレイや発泡スチロール(ポリスチレン)、自動車部品や医療器具(ポリプロピレン)、コンタクトレンズや、飛沫防止スタンドなどに使われるアクリル樹脂など、多種多様、あらゆる生活のシーンで私たちにとって欠かせなく、今や生活を支える重要な物質であるとも言えます。
(プラスチック製品については、こちらでとても分かりやすく説明しています。 一般社団法人プラスチック循環利用教会https://www.pwmi.or.jp/)
プラスチックは、加工性が高く軽くて丈夫、更に密閉性が高いという特徴から、食品業界からとても重宝されている素材です。しかし、そんな高い利便性がある反面、プラスチックが自然分解されないという特徴を持っています。特に海洋ゴミの半分以上を占めるプラスチックゴミは、素材の性質上海での滞留期間が長く、中には400年以上海の中を漂うものもあると言われています。
環境省の調べによると、世界では毎年800万トンものプラスチックごみが海に流出しており、その内毎年2~6万トンものプラスチックゴミが日本から流出していると推計されている(2010年時点)。こうしている今現在でも、海洋ゴミの量は総計約1億5000万トンに達していると言われ、このペースで増え続ければ、2050年には海では魚よりプラスチックゴミの量の方が多くなることが予測されています。
(一部参照 日本財団ジャーナル 社会のためになにができる?が見つかるメディアhttps://www.nippon-foundation.or.jp/journal)
世界が取り組む脱プラスチックの取り組み
アメリカ
1人当たりのプラスチック容器包装の廃棄量が、世界で最も多いアメリカ。
2021年11月に米国環境保護庁が「国家リサイクル戦略」を発表。
2030年に向けたリサイクル率50パーセントを目標に定めた。
中国
世界最大のプラスチック消費国である中国。
2021年9月に発表された「プラスチック汚染改善行動計画」では、2025年までにプラスチックごみを削減するための目標や生産、流通、消費など各プロセスにおけるプラスチック製品の管理を強化する取り組みが記されている。
EU(欧州連合)
環境問題に対し、世界的にも高い意識を持って取り組んでいるEU。
現在の加盟国は、アイルランド、イタリア、オーストリア、スペイン、デンマーク、ドイツ、フランス、ベルギーなど27カ国(2022年現在)。
2019年5月に使い捨てプラスチック製品の流通を2021年までに禁止する法案が可決。
プラスチックボトル回収率を2029年までに90%、リサイクル材料含有率を2025年までに25%、2030年までに30%といった明確な目標も掲げている。
また、フランスでは2040年までに全ての使い捨てプラスチック包装を無くす目標が設けられ、2022年1月から全ての小売業において野菜と果物のプラスチック包装が禁止となった。
日本
日本では2022年4月から「プラスチック資源循環促進法」が施行。
これはプラスチックを規制するものではなく、プラスチック製品の設計から製造・販売・回収・リサイクルという全体の流れの中で、事業者・自治体・消費者が連携しながら、地球に優しい循環型経済(サーキュラーエコノミー)の構築を推し進める法律。
企業が取り組む脱プラスティックの取り組み
スターバックス
プラスチックストローのストロー使用禁止
プラスチック製タンブラーのリサイクル
スカイラークグループ
各種プラスチック製品の廃止
プラスチック製ストローの廃止
竹割り箸の個包装をプラスチックから紙に
レジ袋・カトラリーをバイオマスプラスチックに変更
ネスレ日本
キットカットの外袋を紙パッケージへ
日本コカ・コーラ株式会社
日本のコカ・コーラシステムでは、グローバルビジョン「World Without Waste 廃棄物ゼロ社会」に基づき、2025年までに全てのPETボトル製品へのサスティナブル素材を使用し、2030年までに全てのPETボトルを100%サスティナブル素材に切り替える目標を掲げています。
(参照 WWFジャパン https://www.wwf.or.jp/ コミットメント企業の取り組み事例より)
AURO取り組み
塗料バケツに、海洋プラスチックを原料として利用
AUROは1970年代後半から「グリーンケミストリー」、つまり石油に基づいてではなく、植物、藻類、微生物、鉱物物質に基づいて日用品を製造することに取り組んでおり、その取り組みが評価され、数多くの賞を受賞しています。
「フレンズ・オブ・アース」環境賞などを受賞し、WWFとキャピタルによって年間最優秀エコ・マネージャーに選ばれました。
AUROの製品はリサイクルされたプラスチックから作られた容器を用いて提供しています。
リサイクルされたプラスチックとは、使用済みの漁網、トロール網、ロープなど、海洋産業で再利用された資源です。
これらの廃棄物は通常、焼却炉や埋め立て地に処分されますが、海を汚染する海洋プラスチック製品として、海洋産業にも大きく起因されています。
これらをリサイクル原材料として、港、地元の廃棄物収集所、漁業会社など、世界中から収集され、AUROの製品として生まれ変わるのです。
豊かで便利な暮らしを感じることができる一方、社会、環境、自然、との共存という地球スケールでの課題が山積みのように感じられる現代です。
スケールが大きすぎて抱えきれない。
情報化社会だからこそ、錯綜する情報の中で、私たちに一体何ができるのか。
そんな風に立ち竦んでしまう局面も多かれ少なかれあるのではないでしょうか。
だからこそ、こういった事実や課題をまずは「知る」ことで、その背景を想像し、例えば、「ゴミを正しく分別する」、「製品を手に入れる前に、少しだけ立ち止まって考える」といった、些細な行動や意識の積み重ねが私たちの未来への材料となるのではないでしょうか。
海洋プラスチックをリサイクルしたプラスチック
当社のカラフルなバケツは海洋への圧力を軽減します